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ヴォルガ川(ヴォルガがわ、ロシア語: Волга ヴォールガ)は、ロシア連邦の西部を流れるヨーロッパ地域最長の川で、 ロシア主要部(ヨーロッパ・ロシア中心部)を水系に含む「ロシアの母なる川」でもある。全長は3,690kmにおよびます。 モスクワ北西250km(ちょうど東京から新潟の位置関係です)の地点から、カピス海に流れこみます。 「ヴォルガの舟歌」「ステンカラージン」などと同様、この歌も 実在した人物ステパン・ラージン(Степан Разин, 1630~71)の指導した反封建農民戦争を歌った民族的歴史歌のひとつです。
当時のロシヤは、アレクセイ皇帝を戴き、東方へと版図を広げていたものの、 後に小国に転落してしまうスウェーデンやポーランドが、当時大国。 南方にはイスラーム教のオスマントルコがあり、戦争を繰り返していました。 コサックというのは、その軍隊の重要な一部で、 カスピ海の北側にあたるドン川とヴォルガ川の周辺に住まう兵士にして農民の一群。 ロシヤ皇帝に雇われて戦地に赴いていました。 ピョートル大帝出現以前のロシヤは、皇帝の権力もあまり強くなく、大貴族が支配。 たび重なるトルコとの戦いに駆り出されたコサックは、給料の不払いに不満を募らせていました。 ステンカは本名をステパンといい、コサックの指揮者の次男に生まれましたが、 兄は反乱の罪で処刑。 アンドレイ・サハロフの『ステンカ・ラージン伝』(たくみ書房)は優れた伝記です。 (有名な原子物理学者サハロフ博士とは同名異人) たくましい若者に成長したステパンは、ステンカのあだ名で呼ばれ、 ロシヤ貴族への不平不満がたまった農民たちの間で指導者となり、遂に反乱を起こします。 まずカスピ海を下り、ロシヤの同盟国であるサファヴィー朝のペルシア帝国へ攻め入ったのです。 上記のような背景があります。
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