[ 0091: 日本語の一人称 ]
私 (西尾三奈) 思いますに、
日本語はおそらく世界中で最も一人称のバラエティーが多い言語だと思います。
たとえば: 私、僕、俺、朕、余、儂 (わし)、我、我輩、吾輩、拙者、身共、手前、小職、愚生、
あっし、あたし、あたい、うち、あちき、わらわ、わし、わて、おいら、..
まだまだ、あるかな?
どうして、こんなに豊作になったのでしょう。おそらく、謙遜の TPO での使い分けやら、
派生語 (くだけた表現) のせいだとは思いますが。
外国語の小説や映画の台詞を日本語に翻訳する際に、翻訳者は苦労しているのでしょうね。
方言によってアクセントが違いますから、「鷲のマークの大正製薬」を
「儂 (わし) のマークの大正製薬」と聴き、ほほう社長みずからデザインしたマークなのか。
あるいはついでに「和紙のマーク」と聞き、製薬会社にしては奥ゆかしいのう。
柳川出身の多絵さんはやはり「儂 (わし) のマーク」派でしょうね。
聴いて笑わなかったのかな?
二人称の「貴様」は、日本の中世末から近世初期頃に武家の書簡 (手紙)
で用いられた語で、文字通り「あなた様」の意味で敬意をもって使われていました。
近世後期頃から口頭語として使用されはじめ、一般庶民も「貴様」を用いるようになったため、
尊敬の意味が薄れ、同等以下の者に対して用いられるようになりました。
現代では相手をののしったり侮蔑する場合に使われます。避けたほうが無難です。
「同期の桜」は別ですが。
関西では相手のことを自分と言います。「自分どうなんや」と言いますね。
これはよーわからん。 (笑)
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