[ 0069: 天国への唯一の質問 ]
[ 湯会老人の出題 ]
これは有名な「論理パズル」です。以前私もホームページの中で
解説しましたが、カンニング厳禁とします。
*** 以下の多絵さんの回答を
0177 で再考してみます。
ある老人 (たとえば湯会老人) がこの世の使命を終えて、
2 つの扉の前にたどり着きました。
一つは天国へ、もう一つは地獄へ。
そこには番人が 2 人いて、一人は正直であり、もう一人は嘘つきであることが
あらかじめ知らされていましたが、どちらがどちらかまでは不明です。
どちらにでもいいから片方の番人にたった 1 問質問することだけが
許されています。
老人はどういう質問をすれば、めでたく天国へ行けるのでしょうか?
[ 浅見多絵さんの回答 ]
未知の条件が 2 つ (いずれも二択) ありますね。すなわち:
① 天国の扉はどちらで、地獄への扉はどちら?
② 正直な番人はどちらで、嘘つきな番人はどちら?
組み合わせは 4 種類あります。
② はどうでもいいから、① に対する答が必ず得られる質問をしなければいけまけん。
正*正 = 正、負*負 = 正、正*負 = 負、負*正 = 負 ということで、
4 種類の組み合わせが 2 種類の値に絞り込まれることを考えますと:
あっ、わかった。
とりあえず、どちらかの扉を指し、どちらかの番人に向かって、
「もう一人の番人さんに
こちら側の扉が天国への扉ですかと聞いて YES とおっしゃったとしたら、
それは正しい答ですか?」と聞きます。
場合を整理してみましょう。
老人が指した扉 |
直接聞いた番人 |
番人の答 |
もう一人の番人 |
選択 |
天国への扉 |
正直 |
NO |
嘘つき |
その扉 |
天国への扉 |
嘘つき |
NO |
正直 |
その扉 |
地獄への扉 |
正直 |
YES
| 嘘つき |
逆の扉 |
地獄への扉 |
嘘つき |
YES |
正直 |
逆の扉 |
もともと 4 種類の場合分けから始まって
「NO という答ならその扉 、YES という答なら逆の扉」ということがわかりました。
嘘つき 1 人の存在によって YES/NO が逆転するからです。
[ 大宙乗児君のコメント ]
未知の条件 (① と ②) のうち、
② だけを知りたければ、次のように質問すればいいです。
どちらかの番人に向かって「お二人の中に嘘つきはいますか?」
番人の答 |
嘘つきの番人は? |
YES |
もう一人の番人 |
NO |
答えた番人 |
青天中学では、数学教育の一環として論理学も学んでいます。
[ 湯会老人のコメント ]
乗児君は 多絵さんの場合分けに影響されず、盲点をついた発想をしますね。
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