[ 0071: 「ハードな正弦」ふたたび ]
[ 南門疾矢君の出題 ]
多絵さんや三奈さんに負けないよう、計算をやり直します。
三角形と内接円の関係を図に描き足しました。
基本的な (未知の) 数は多絵さんが決めたように、次のように呼びます。
* a: 長方形の底辺の長さの半分。
* b: 長方形の縦の長さ。
* c: 三角形の斜辺の長さ。
a や c は b で比較的簡単に表せますから、着手は b から。
三角形の底辺の長さには、斜辺から
(sqrt(40/b)^2 + b^2)) - 5)) が伝搬してきますし、
また、右辺からは (b-5) が伝搬してきますので:
底辺の長さの合計は:
= sqrt((40/b)^2 + b^2)) + b - 10
= これが 40/b に等しくなります:
sqrt((40/b)^2+ b^2)) - 40/b + b - 10 = 0
この方程式からbが得られます。
実数解が 2 個ありますが正の解をとって:
b = (1 + sqrt(161))/2
= 約 6.844
まず三奈さんと同じ結果でしたね。あとは次々と:
* a = 20/b = 約 2.922
* c = sqrt((40/6.844)^2 + 6.844^2)
= 約 8.9999
* AE =
= sqrt(400/6.844^2 + 6.844^2)
= 約 7.442
* EF = sqrt(((40/b)*(c-5)/c - 2.922)^2 +
(b * (1-5/c))^2))
= 約 3.06
* AF = sqrt(((40/b * (1-5/c))^2
+ (b*(5/c))^2))
= 約 4.605
三角形の三辺が出揃いましたので
AEFの面積計算にはヘロンの公式を使いましょう。
s = (7.442+3.06+4.605)/2 = 7.55
S = sqrt(7.55*(7.55-7.442)*(7.55-4.605)*(7.55-3.06))
= 3.28
(1) 蟹はさみ方式で sin(∠AEF) を求めますと:
sin(∠AEF) = 2*3.28/(AE*EF) =
= 2*3.28/(7.442*3.06)
= 約 0.288
(2) 次に余弦定理を経由して sin(∠AEF) を求めますと:
cos(∠AEF) = (7.442^2 + 3.06^2 - 4.605^2)/
(2 * 7.442 * 3.06)
= 約 0.956
sin(∠AEF) = sqrt(1- 0.889^2)
= 約 0.293
「蟹はさみ方式」と「cos ⇒ sin方式」で有意な差が出てしまいました。 (泣)
[ 西尾三奈さんのコメント ]
疾矢君、まああきれた。
豪語しながら検算にもなんにもなってないじゃないの。
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