Math Battle [ 0113: 決定論的ルールからランダムへ ]

[ 0113: 決定論的ルールからランダムへ ]


[ 西尾三奈さんの出題 ]

むかし読んだ Wolfram の本に Cellular Automaton の例が書いてありました。

  • 次のように上の段から順にピラミッドを作ってゆきます。

  • 次の段の単位区画の白黒は前の段の (左上、真上、右上) で決めます。

  • 前の段の (左上、真上、右上) の白黒の組み合わせは 2^3 = 8 とおり。

例として次のようなルール 30 (2 進法で 00011110) を適用しますと:

250 レベルまでゆきますと:

なぜ決定論的ルールをもとにして一見ランダムなパターンができるのでしょうか?


[ 南門疾矢君のコメント ]

規則的なパターンも得られますよ。 Wolfram|Alpha で「rule 90」と入力してみてください。 これは「Cellular Automaton Rule 90」と解釈され、 次のような自己相似的なパターンが得られます。

全ての結果を目視確認したいのであれば rule を 0〜255 の範囲で試してください。


[ 三方万理先生のコメント ]

CA (Cellular Automaton) Rule 90 は シェルピンスキーギャスケット (Sierpinski Gasket) と本質的に同じですね。

シェルピンスキーギャスケットは正三角形から始まって 内部を自己相似的に分割してゆきますが、 「CA Rule 90」はピラミッドの頂点から下に向かって構築する点で 面白いですね。

[ 0126: xy2次方程式の整数解 ]

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[ 0120: x^2=2^x になるxは? ]

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[ 0113: 決定論的ルールからランダムへ ]

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[ 0104: フィボナッチ数列美人 ]

[ 0103: Java Applet での描画例 ]

[ 0102: Java Applet での迷路 ]

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