Math Battle [ 0134: 難問ふたたび ]

[ 0134: 難問ふたたび ]


[ 湯会ジョージ君と広世正憲君の回答 ]

だいぶ遅くなりました。二人でいろいろ議論しました。 1942年に考えられた問題はこういうことです。

 ■ 午前中のある時刻に雪が降り始めます。
 ■ 単位時間あたりの降雪量は一定。
 ■ 正午に除雪車が除雪を開始。
 ■ 除雪車は午後1時までに2マイル進みます。
 ■ 午後2時までにさらに1マイル進みます。

結局、時間と除雪能力(=除雪車が進む速度)の関係になります。

正午を時間の原点にしまして、それから x分前に雪が振り始めたとします。 さらに除雪車が除雪を開始した地点を地図上の原点とし、 除雪中の現在位置を d (= distance) とします。

時刻 tにおける未除雪の地点 dにおける積雪量(snow amount)を適当な定数 C1を使って表しますと:

fsa = C1 * (t+x)
fsa = 0 (t = -x のとき)

除雪車が進む速度(snowplow speed)が その地点における積雪量に反比例するとしますと:

fsp = C2 / (t+x)

これを時間 tで積分しますと、除雪車の位置は:

最初の60分で2マイル:

fd = C2 * ln((x+60)/x) = 2
ln((x+60)/x) は ln(x+60) - ln(x) から得られます。

次の60分(スタート後60分から120分)で1マイル:

fd = C2 * ln((x+120)/(x+60)) = 1
同様に ln((x+120)/(x+60)) = ln(x+120) - ln(x+60)

これから:
ln((x+60)/x) : ln((x+120)/(x+60)) = 2 : 1

すなわち:
(x+60)/x = ((x+120)/(x+60))^2

これを解きますと: x = 30*(sqrt(5) - 1)
= 約37.08

雪が降り始めたのは: だいたい 午前11時23分です。


[ 湯会老人のコメント ]

方程式を解く計算が面倒ですので、 時間の単位を分から時間に変えたらいいと思います。

そうしますと:

(x+1)/x = (x+2)^2/(x+1)^2
(x+1)^3 = x*(x+2)^2
x^3 + 3*x^2 + 3*x + 1 = x^3 + 4*x^2 + 4*x

x^3 が消えます。
x^2 - x - 1 = 0
x = 30*(-1 ± sqrt(5))
= 約37.08

正の解をとって:

x = (-1 + sqrt(5))/2 時間。
分に換算すると 約37.08分。
上記の回答と一致しますね。


時間の単位が分であっても:
(x+60)/x = ((x+120)/(x+60))^2
(x+60)^3 = x*(x+120)^2

x^3 * 180*x^2 + 10800*x + 216000 = x^3 + 240*x^2 + 14400*x

x^3 が消え:
60*x^2 + 3600*x - 216000 = 0
x + 60x - 3600 = 0
x = (-60 ± sqrt(18000))/2

正の解をとって:
x = (-60 + 12*sqrt(3600*5))/2
= 30*(sqrt(5) - 1)
= 約37.08

この程度の方程式だと狼羊さんに頼らなくていいです。


[ 水木愉歌理さんのコメント ]

(-1 + sqrt(5))/2 は黄金比の逆数ですね。
面白い。こんな問題にも黄金比が隠れていたとは。

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