[ 0150: ヘロンの公式の証明 ]
[ 三方万理先生の出題 ]
三角形の三辺を a, b, c とし、s = (a + b + c) / 2 とします。
このとき三角形の面積は:
S = sqrt(s*(s-a)*(s-b)*(s-c)) で求められます。
これがヘロンの公式 (Heron's formula) です。
図解をもとにしてヘロンの公式を証明してください。
[ 大宙乗児君の回答 ]
まあ、図にはあまりこだわらず、正弦定理と余弦定理を使うことにします。
三角形の面積 S は、正弦定理から:
S = (1/2)*a*b*sin(C)
= (1/2)*a*b*sqrt(1 - (cos(C)^2))
いっぽう cos(C)^2 は余弦定理により:
cos(C) = (a^2+b^2-c^2) / (2*a*b)
面積の式の平方根の中は:
1 - ((a^2+b^2-c^2)/2*a*b)^2
平方根の外から a*b を繰り入れ 1/2 を外に出しますと、
平方根の中は:
(2*a*b)^2 - (a^2+b^2-c^2)^2
ここから、どんどん因数分解ができます。
(2*a*b+a^2+b^2-c^2) * (2*a*b-a^2-b^2+c^2)
= (a+b+c)*(a+b-c)*(a-b+c)*(-a+b+c)
並べ替えますと:
(2*s)*(2*s-2*a)*(2*s-2*b)*(2*s-2*c)
= 16*(s)*(s-a)*(s-b)*(s-c)
平方根の外の 1/4 と中の 16 が打ち消しあって:
S = sqrt(s*(s-a)*(s-b)*(s-c))
[ 三方万理先生のコメント ]
ピタゴラスの定理レベルでゴチャゴチャやるよりもスマートですね
感心、感心。
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