[ 0293: 0101の補足 ]
[ 西尾三奈さんの補足説明 ]
0101 の補足です。
「正方形の中に半円があり、その周上に点 P があります。
正方形の右下隅と P、右上隅と P を結ぶ線分をそれぞれ m と n とします。
m / n の最大値とそのときの P の座標を求めてください。」
という問題でした。
■ 半円の半径を 1、中心を (0, 0)
■ 右上隅と右下隅をそれぞれ点 A と点 B。
■ 点 A と点 B の座標はそれぞれ (2, 1) と (2, -1)
■ 点 P は半円の中心から見て a の角度。
■ a の範囲は (-π / 2 < a < π / 2)
m / n は次の式で表されます。
sqrt((2-cos(a))^2+(-1-sin(a))^2) / sqrt((2-cos(a))^2+(1-sin(a))^2)
これを a の関数 f(a) として a で微分しますと:
f'(a)
= (a*(-2+3*cos(a))/
((3-2*cos(a)-sin(a))^(3/2)*sqrt(3-2*cos(a)+sin(a)))
f(a) は f'(a) = 0 すなわち cos(a) = 2/3
で極値をとります。
このときの f(a) は
sqrt((2-2/3)^2+(-1-sqrt(5)/3)^2) / sqrt((2-2/3)^2+(1-sqrt(5)/3)^2)
= (1 + sqrt(5)) / 2
= 約 1.6180
黄金比 (golden ratio) が出てきました。
P の座標は (2/3, sqrt(5)/3)
微分の練習と思ってやってみてください。
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