[ 0298: 0281の回答 ]
[ 湯会老人の回答 ]
三奈さんのかわりに 0281 の回答を書きます。
Girard-Newton Identities
の説明 (Wikipedia 日本語版) をちょっと読んでおいてください。
3 変数 x, y, z の基本対称式は次の 3 個です。
x + y + z
x*y + y*z + z*x
x*y*z
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以上を念頭において:
e0 = 1
e1 = x + y + z
e2 = x*y + y*z + z*x
e3 = x*y*z
er = 0 (r > 3)
⇒ 上記以外の基本対称式は無い
k*ek =
ek-1*f(1) - ek-2*f(2) + ...
+ (-1)k-1*e0*f(k)
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という慣用記法を使うことにします。
最後の式が 摩訶不思議 ですが、
これを使って計算するうちにそのパワーが体得できます。
ここでは、あえて証明はしません。 (簡単に証明できます)
0281 では、以下のことがわかっていました。
f(1) = x + y + z = e1 = 1
f(2) = x2 + y2 + z2 = 2
f(3) = x3 + y3 + z3 = 3
まず k=2 としますと 2*e2 = e1*f(1) - e0*f(2)
2*e2 = 1*1 - 1*2
e2 = -1/2
e3 についても:
3*e3 = e2*f(1) - e1*f(2)
+ e0*f(3)
3*e3 = (-1/2)*1 - 1*2 + 1*3 = 1/2
e3 = 1/6
これで基本対称式の値は全部出揃いました。
k=4 では:
4*e4 =
e3*f(1) - e2*f(2) + e1*f(3)
- e0*f(4)
0 = (1/6)*1 - (-1/2)*2 + 1*3 - 1*f(4)
すなわち f(4) = 25/6
こんな感じで既知の値を使ってどんどん計算ができます。
大学に合格した莞爾君、プログラムを書いてみてください。
[ 井伊莞爾君のコメント ]
ありがとうございます!!!
三奈さんの説明はチンプンカンプンでしたが、
おかげさまで Girard-Newton Indentities の考えかたがなんとなく理解できました。
基本対称式 3 個の値がわかりましたから、
以下のように Wolfram|Alpha に入力して n を 4, 5, 6, ... と変えてゆきました。
x^n+y^n+z^n; x+y+z=1; x*y+y*z+z*x=-(1/2); x*y*z=1/6; n=4
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ところが Wolfram|Alpha はそのつど基本対称式 3 個を連立方程式として解いて
(x, y, z) を求め、それから x^n + y^n +z^n を求めているみたいです。
計算時間がかかる上に厳密値としてとんでもない式が出てきます。
近似値は x^4 + y^4 + z^4 ≈ 4.16667 ± 0 i でした。
これは乗児君が推理したとおり 25/6 ですね。
x^5 + y^5 + z^5 ≈ 6. ± 0 i
x^6 + y^6 + z^6 ≈ 8.58333 ± 0 i
やはり自分でプログラムを書いたほうが効率的ですね。
ただし、湯会老人が 0086 でやられたように
既約分数の形をキープする必要があります。
暗黙に分数を浮動小数点数にしてはいけませんね。
ちょっと考えてみます。
[ 西尾三奈さんのコメント ]
私が解説をサボっていて申し訳ありません。
さすがにいい実践的説明でした。
謝謝。
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