[ 0327: 1+2+3+...+無限 ]
[ 仲島克郎さんの出題 ]
「雪印チーズ路線図への数割り当て問題」
(0237) がまだ解決に
至っていませんが、かまわず次の出題をします。
Ramanujan たちが考えた以下の「いっけん不合理な式」を説明してください。
[ 広世正憲君の回答 ]
中学生にもわかる範囲で攻めてみます。
まず
f(x) = 1 + 2*x + 3*x2 + ...
とします。
x*f(x) = x + 2*x2 + ...
(1-x)*f(x) = 1 + x + x2 + ...
x*(1-x)*f(x) = x + x2 + ...
したがって:
(x-1)2*f(x) = 1
f(x) = 1/(x-1)2
x に -1 を代入しますと:
f(-1) = 1/4
すなわち
1 - 2 + 3 - 4 + ... = 1/4
この「交代級数 (alternating series)」の和を
A と呼ぶことにします。
S = 1 + 2 + 3 + ...
に対して部分数列の手品を使います。
S = (1 - 2 + 3 - 4 + ...) + 4*(1 + 2 + 3 + 4 + ...)
= A + 4*S
すなわち:
3*S = -A = -1/4
S = (-1/4)/3
= -1/12
きわめて奇々怪々な結果ですが、
無限級数をどう考えるかという本質的な挑戦だと思います。
[ 仲島克郎さんのコメント ]
正憲君、よくできましたね。三奈さんが考えたのと同じです。
今後の勉強のため、
https://www.youtube.com/watch?v=jcKRGpMiVTw
をじっくり視聴してください。
[ 大宙麗亜ちゃんのコメント ]
けっきょく、項をずらしながらプラスマイナス同士で消してゆくやりかたですね。
インチキです。無限級数だとそれが許されるんでしょうか?
まだ納得できません。
[ 湯会老人のコメント ]
レイアちゃん、いい質問です。
数学者の間でもいろいろ議論がされてきました。
われわれの世界では 1 + 2 + 3 + 4 + ... = 無限大
と考えてさしつかえありません。
「無限大 (infinity)」というものの定義をもっとはっきりさせないといけませんね。
プラス無限大を ∞ と表記するとしますと:
1 + 2 + 3 + ... + ∞
= (∞ * (∞ + 1)) / 2
とか。
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