Math Battle [ 0361: 円3個を含む正方形の面積 ]

[ 0361: 円3個を含む正方形の面積 ]


[ 湯会老人の出題 ] (2022/05/16)

図で示すように正方形の中に大きさが違った3個の円 (半径は 1, 6, 12) が
共通接線で隔てられた形ではいっています。正方形の面積を求めてください。


[ 大宙乗児君の回答 ]

これは「点と直線の距離の公式」を使って
円の中心と接線との距離に関する方程式を立てればいいわけですね。
円の中心と接線との距離は半径と同じになります。
三方先生にさんざん鍛えられましたから、いきなり回答に直行。

正方形の左下隅を座標原点 (0, 0) にします。
正方形の一辺の長さを s。

中心座標半径
小: 黄色(1, 1)1
大: 青緑(b, s - 12)12
中: 緑(s - 6, 6)6

左側の接線 (マイナスの傾き):
y = -c*x + s
 ① -(1 + c - s)/sqrt(c^2 + 1) = 1
 ② (s - 12 + b*c - s)/sqrt(c^2 + 1) = 12

右側の接線 (プラスの傾き):
y = d*(x - s) + s = d*x - d*s + s
 ③ (s - 12 - b*d + d*s - s)/sqrt(d^2 + 1) = 12
 ④ -(6 - d*(s -6) + d*s - s)/sqrt(d^2 + 1) = 6

4変数の連立方程式 { ①, ②, ③, ④ } を解きます。
実際の計算は Wolfram|Alpha にやってもらいました。
(手計算は面倒ですから... )

(b = 64/5, c = 480/31, d = 80/39, s = 32)

正方形の面積 = 32^2 = 1024


[ 湯会老人のコメント ]

乗児君、正解です。驚きました。
MATH LOVERS や Math & Beyond のメンバーでも解ける人はあまりいないのに。


[ 三方万理先生のコメント ]

みごとに全部「点と直線と距離の式」でしたね。
最初は使いかたを間違ったりしますが、慣れてくると便利です。

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